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家具と木材~現在の主流素材と加工方法

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家を新築したり、引っ越しすると、やはり家の中で使う家具にもこだわりたいものです。
家具といえば、テーブルや椅子、パソコンデスクや本棚、タンスやベット、ソファーなど、いろいろな種類があります。部屋の広さや家族の人数、職種などによって必要な家具も変わるでしょう。
必要とする家具はぜひこだわりたいですよね。現在はインターネットを通じて、世界中で作られている素晴らしい家具を購入することが可能です。

使われている素材も様々で、金属製もあれば、プラスチック製や革製のものもあります。そんななかで人気が高いのはなんといっても「木材」です。
木材が持つ独特のぬくもり、高級感が世界中で人気を集めているのです。ただし、木材といっても、いろいろな種類があります。

そこで、家具を選ぶ際に、木材について知って選ぶのと、知らずに選ぶのではまったく違います。
今回は木材の家具のメリットとデメリット、それぞれの木材の素材の特徴をお伝えします。

家具

なぜ木材について知っておいたほうがよいのか

これは時代とともに変わっているというよりも、用途と部屋の雰囲気、そして必要経費に合せて選ばれているのではないでしょうか。
特に、インテリアによって部屋の雰囲気は大きく変わります。

スタイリッシュな部屋を希望する人もいれば、和風なテイストを求めるひともいるでしょう。シックな感じの部屋にしたい人もいれば、柔らかでくつろげるようなカントリーテイストの部屋にしたい人もいます。
家具の素材は、使う人の要望によって異なるのです。そのため、できるだけ自分が理想とする雰囲気にあった家具を選びたいものです。

家具の材料

しかし家具、特に木材の家具の場合は素材によって、雰囲気が変わるだけではありません。それぞれの素材には見た目だけではなく、性能の部分でも違いがあります。
木材は素敵な雰囲気を演出してくれますが万能ではありませんので、その素材がどのような性能を持っているのかを知っておくことは必要です。
時には、とても手間のかかるメンテナンスが要求されるケースもあるからです。
必要なインテリアについては、パッと見の雰囲気だけではなく、長く使用するという視点も持って家具を選びたいものですね。

なぜ家具に木材が使われるのか

人類がなぜ家具に木材を使用するようになったかを考えると、やはり入手しやすいからではないでしょうか。木は自然界に存在するものです。
さらに加工のしやすさも挙げられます。石も木と同じ様に入手しやすいですが、細かな加工を施すのは大変です。古くはメソポタミアやエジプトの文明でも建物は石材などを使用していても、家具は木材を使用していたようです。

他にも木材を使うメリットはたくさんありますが、主なものとしては「吸湿性」「吸音性」「断熱性」が挙げられます。
日本では昔からキリのタンスが尊ばれましたが、まさにキリは吸湿性に優れ、耐熱性にも優れています。さらに軽いことも持ち運びがしやすく便利です。

また、木といえばキリだけでなくヒノキやスギ、マツなどいろいろな種類がありますが、木は大きく、次の二種類に分けることができます。

  • 針葉樹
  • 広葉樹

針葉樹はヒノキやマツ、スギなど。広葉樹はキリやナラ、ブナなどが挙げられます。
実は、針葉樹と広葉樹では性能が大きく異なるのです。

針葉樹

針葉樹

針葉樹は真っすぐに伸びることで有名です。一方で、細胞と細胞の隙間にある空気の割合が多いので、軽く、柔らかくできています。
ですから、日本での使用用途は建築物の柱や梁、床などが目立ちます。

広葉樹

広葉樹

広葉樹は曲がっていることが多く、その幹は太くできています。細胞と細胞の隙間にある空気は少なく、そのために堅く、重いのが特徴です。
無垢材として家具に使用されることの多いのが広葉樹になります。メーカーによっては広葉樹しか使用していないことをアピールしているケースもあります。

第二次世界大戦後の高度成長期には多くの広葉樹が伐採されました。
そして、伐採し尽くした山にすぐに育つスギやヒノキなどの針葉樹が植えられました。現代の日本に針葉樹が多いのは、そのためです。

どんな木材が家具によく使われるのか

最近では広葉樹の木材を使用した家具に人気が集まっています。
広葉樹には世界的にも有名な木が多く存在しますが、その中でも世界三大銘木と呼ばれるのがあります。それは次の3種です。

  • ウォールナット
  • チーク
  • マホガニー

ウォールナット

北米原産の、堅くて重い樹種です。アメリカ大統領の演説台などにも使用されています。
黒っぽい色合いですが、その「経年変化」に特徴があり、月日とともに色合いが薄くなります。ここが人気のポイントです。

ウォールナット

縮杢と呼ばれる木目があるのも大きな特徴。重厚感・高級感があり、スタイリッシュな雰囲気な部屋にピッタリです。

チーク

モンスーン地帯が原産です。インドネシアやマレーシアのチークとは別に、ミャンマーチークは「本チーク」と呼ばれ、さらに稀少価値が高くなっています。

チーク

耐水性に優れ、腐りにくいのが特徴で、タイタニック号やクイーンエリザベス号の内装材などに使用されています。
超高級木材のため、伐採に関しては規制があり、今ではなかなか手に入りません。

マホガニー

美しい艶と木目が特徴の最高級木材です。
金色の光沢を放つとされ、狂いが少なく、深みのある独特な色合いで重厚感は、まさに世界最高級。

マホガニー

ただしワシントン条約で規制されており、現代ではマホガニーの代わりに、似ている樹種のサペリが使用されるケースも多いようです。

他にも人気の広葉樹木材を紹介しましょう。

  • オーク
  • チェリー

オーク

日本では「ナラ」(楢)とも呼びます。
正確にいえば、オークとは「樫」のことなのですが、現在は家具においてオークといえナラのことを指します。
オークは、やや木目が荒く重いのが特徴です。まっすぐな木目に「虎斑」(とらふ)と呼ばれる「まだら」があります。

オーク

ホワイトオークは加工性に優れ、木目がしっかりしていることから床材としても人気があります。
レッドオークは落ち着きがありながらもインパクトがあり、和洋どちらのテイストにもピッタリです。

チェリー

反りや狂いが少なく、耐久性、耐水性に優れています。
赤みのあるつややかさが特徴ですが、経年変化で鮮やかな飴色になります。アクセントが強いのもチェリーの特徴でしょう。

チェリー

 

針葉樹としてはパイン材も人気です。

パイン

日本では「マツ」と呼びます。最も有名なものは、ブラックチェリーでしょう。
針葉樹なので堅さは中庸、これまで紹介した素材の中では最も柔らかいものです。

パイン

きめ細かく、散らばっている節が素朴な感じを与えます。
カジュアルな雰囲気の部屋にピッタリなのですが、素材が柔らかいために傷がつきやすいのも特徴です。

最近注目の木材は?

ここまでご紹介してきた木材は、家具の表面材として用いられていますが、最近は次のような木材が主流となっています。

  • シナ材
  • アコヤ
  • ヒッコリー
  • ラバーウッド
  • メープル
  • ヒノキ

シナ材

表面はなめらかです。曲がりやすいので加工しやすいのが特徴です。
青シナと赤シナに分かれており、青シナはその美しさを利用するために上質な合板の表面に使用されます。

シナ材

赤シナは内部や裏面に使用されることが多いです。耐久性と保存性が他の木材に比べて弱いという欠点があります。

アコヤ

人工木材とも呼ばれます。原材は針葉樹のラジアータパインです。
オランダで改良、進化した技術で、木材をアセチル化処理しています。
無水酢酸を高温で木材と反応させ、木材組織の細胞壁内の水酸基をアセチル基に置き換える処理を施しているため、耐腐抗菌作用が大きく向上しています。

アコヤ

人や水質、環境に優しい防腐木材として注目を集めています。
屋外であれば50年、地中・淡水中でも25年というメーカーの保証がついているのが特徴です。主にバルコニーやウッドデッキなどに用いられます。

ヒッコリー

強度に優れ、衝撃に強いのが特徴です。一方で、虫害や腐食に弱いという欠点があります。
乾燥過程でねじれが生じたり、加工が難しいという一面もありますが、仕上がりはとても美しいものになります。

ヒッコリー

ラバーウッド

ゴムの木です。安価で、しかも変形が少ないので、住宅の階段などに使われます。
木自体の成長が早いのが特徴で、柔らかめであるため、加工もしやすい素材です。その反面、耐久性が弱いという欠点もあります。

ラバーウッド

メープル

日本では「カエデ」とも呼びます。少し黄色みがかった白い木肌が特徴で清潔感にあふれています。
堅く、重く耐久性に優れ、衝撃にも強い素材のため、床材にもよく用いられます。コーディネイトしやすいのもメープルの特徴です。

メープル

ヒノキ

弾力性、耐久性に優れ、腐朽しにくいために日本でも人気の素材です。独特の香りと光沢があります。

ヒノキ

MDF

原材はラワンやマツ、スギなどです。これらの木材を繊維状にほぐし、接着剤などを配合してボード状にしたもので、ファイバーボードとも呼ばれます。
反りや乾燥割れに強く、軽量で加工しやすいのが特徴です。しかも均質で、リーゾナブルな価格で入手することができます。

MDF

水や湿気に弱く、カビやすいという欠点もありましたが、最近ではこの弱点も改良されています。
主に家具の扉や側板などに使用されています。

使いやすい家具を選ぶための3大ポイント

素材以外で家具を選ぶポイントは、次の3点です。

  • 樹種(素材)
  • 作り方
  • 仕上げの塗装

ここまで素材についてご説明してきましたので、最後に「作り方」と「仕上げの塗装」で選ぶポイントをご紹介しましょう。

作り方

家具の作り方は、次の5種類に分けられます。

  • 無垢材
  • 集成材
  • 化粧板
  • 突板
  • 樹脂化粧板

無垢材

原木をそのままカットして使用しています。木そのもの質感が楽しめます。
ただ、無垢材はそのまま使うと含有水分によって確実に反ってしまいます。反らないようにするためには、長い時間をかけて自然乾燥させるか、機械的に乾燥させなければいけません。

無垢材

それでも反るのが実情です。高級なバーカウンターなどでは、天然木一枚板が使われるケースもありますが、よく見るとほとんどが反っています。
乾燥を効率的にするためには部材を細くして、内部の含有水分が抜けるようにしたものが一般的です。

集成材

一般的にはブロック状の木材を継ぎ合わせて1枚の板にしています。
無垢材よりも反りやゆがみが少なく、乾燥割れにも強いのが特徴です。

集成材

化粧板

ベースとなる合材や繊維材の表面に、コーティング加工を施した化粧紙を貼り付けたものを「化粧板」といいます。北欧の高級家具によく見られます。
化粧板として使用される素材は、高級で上質なものが選ばれます。
とても繊細で、傷がついても無垢材のように削って修繕することができず、化粧板をはがして新しく貼り付けるという大掛かりなリペアが必要になります。

化粧板

一方、化粧板と似たような仕上げに「化粧紙貼」というものがあります。
これはコーティングをせずに化粧紙をそのまま貼り付ける方法で、コストが非常に安いというメリットがあります。
しかし、見た目は化粧板と似ていますが、ちょっとした傷がそのまま残ってしまうというデメリットもあり、質を求める場合はあまりお勧めできません。

突板

スライスした天然木の薄板が貼り付けられたものです。

仕上げ塗装

仕上げ塗装は次の3種類に分けられます。

  • オイル塗装
  • ポリウレタン塗装
  • ラッカー塗装

オイル塗装

植物性オイルを塗布します。美しく自然な仕上がりになります。
汚れや水のあとがつきやすく、頻繁にメンテナンスが必要になりますので、テーブルなどには不向きかもしれません。

ポリウレタン塗装

光沢が出て傷がつきにくく、熱や水に強いという特徴があります。
しかし厚い塗料のために本来の木材の素朴感や自然な趣は失われやすいという面もあります。

ラッカー塗装

木材の表面に合成樹脂塗料を塗ります。
塗料が薄めのため、ポリラレタン塗装よりも木の質感は残りますが、その反面、ポリラレタン塗装よりも水や熱にはやや弱くなります。

このように家具を選ぶ際には、ぜひ素材だけではなく、作り方と仕上げの塗装にも注目してみてください。
木材は、その自然のぬくもりと高級感からとても人気のある素材ですが、なかには水に弱く、腐れたり、割れたり、虫の害を受けやすいものもあります。
そのため、購入後のメンテナンスのことも考えて家具を選んでください。

一見すると同じように見える木材の家具も、素材によって大きく性能が変わります。
こだわりたいインテリアに関しては高級素材のものを選び、長く使うことを考えておいたほうがよいでしょう。
自分ならではの住みやすい空間を作るために、ぜひ木材の家具について、こだわってください。きっと思い描いている、素敵なお部屋が完成しますよ。

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